薬剤師・杉本 忠嗣が考える薬と体、世界情勢のこと(ブログ)
コロナレプリコンワクチン(841):明治製菓ファルマ製コスタベイ筋注に関するデマ拡散するワクチン忌避者ら[3]
2024-12-02
小林大吉郎社長、吠える!!
大丈夫なのか?? 米厚生行政、ワクチン接種???
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10/1~接種可能なワクチンは、全部で5種類。
自ら、よく考えて60歳以上の方々は接種を💉
レプリコンは、
自己増殖 じゃなくて、自己増幅 が正しい和訳♬
デマこそ増殖する。
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東洋経済オンライン
「レプリコンワクチンのデマに徹底的に対抗する」 不安に対しMeiji Seika ファルマ社長が答えた
小林大吉郎社長はシェディングやmRNAが体内で増殖し続けるという言説に対し「デマだ」と憤る(撮影:今井康一)
© 東洋経済オンライン
高齢者らを対象にした新型コロナウイルスワクチンの定期接種が10月に開始された。
使用されるワクチンは5種類あり、新たに選択肢の一つとなったのが「レプリコン(増幅型)」と呼ばれる新しいタイプのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン。
明治ホールディングス傘下のMeiji Seika ファルマが「コスタイベ」の名称で製造・販売している。
このワクチンが薬事承認されたのは日本が初めてだ。
Meiji Seika ファルマはコスタイベについて、従来のワクチンと比べて投与量が少なく済み、さらに効果が長続きするため年1回の定期接種にふさわしいと説明する。
一方、このワクチンの安全性について、日本看護倫理学会が懸念を表明する緊急声明を発表。
接種者の入店を拒否する店舗や、コスタイベの予約を始めた医療機関への嫌がらせも相次いでいる。
著者がMeiji Seika ファルマ社員を名乗る書籍『私たちは売りたくない!
”危ないワクチン”販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』
が話題になるなど、不安が広がっている面もある。
一部の国民に広がる不安へどう応えるか、小林大吉郎社長に聞いた。
――10月に新型コロナワクチンの定期接種が始まりましたが、当初の想定より需要が少なくなっています。
【写真】コスタイベの接種が始まったが、当初の想定より受注が少ないことから計画を見直している
予想していたよりも、接種数がはるかに少ない。
しかし、来年以降、ワクチンに対してのデマや誹謗中傷が除外された後に、きちんと評価されると期待している。
問題は、反ワクチン派の人たちがデマを広めたため、インフルエンザワクチンなどほかのワクチンの接種率も低くなっていること。
接種機会を逃して(新型コロナやインフルエンザで)亡くなる方も出るだろう。
これは子宮頸がんワクチンの話と同様だ。
子宮頸がんの予防効果があるワクチンだが、過去にメディアなどがワクチンを危険だと発信したことから定期接種が中止となり、接種率がほぼゼロになった。
今、年間1万人の女性が子宮頸がんに罹って亡くなっている。
やっと定期接種が再開したが、接種率は低い。影響は非常に深刻だ。
想定していなかった強い批判
――ここまでワクチンへの批判があると想像していましたか?
ここまでとは思っていなかった。SNSがなければ「変わった人がなんかいっている」くらいの反応だったと思う。
SNSの拡散力で、これだけ悪いほうに波及するとはまったく想定していなかった。
日本人はどうしても「100%の安全」を求めたいのかもしれない。だが基本的に、医療は一定のリスクを伴う。コスタイベがまるっきり安全だというつもりはまったくない。
残念ながら、重篤な副反応が起きる確率もまれにあるのは事実。
いくら確率が低いといっても、起きた本人にとっては大変なことだ。
だからこそ、正確な情報を伝える必要がある。
医薬品の副作用で亡くなる人も毎年一定数いる。
だからといって「医薬品は必要ない」という声は出ない。
医薬品は、亡くなる可能性があった人を救っているからだ。
――レプリコンワクチンに対して、シェディング(感染性を持ったウイルスが体内で増殖し、他人にうつすこと)の危険性を主張する人もいます。
確かに、ウイルスを弱毒化したものを体内に投与する「生ワクチン」では、シェディングが起きることがある。何らかの理由で弱毒したワクチンが体内で増え、まれに他人にうつしてしまうからだ。
しかしmRNAはウイルスではないため、シェディングは起こりえない。証明しろといわれるが、ないものをどう証明すればいいのか。普通の医師ならシェディングはないと知っている。先日、約3000人の医師に対して説明会を開いたが、シェディングについての質問は1つもなかった。
定期接種が始まったが、当初の想定より需要が少なく計画を見直している(記者撮影)
――「レプリコンワクチンが承認されているのは日本だけだから不安」との主張にはどう答えますか?
世界に先駆けて、レプリコンワクチンが日本で承認されたことには達成感があったし、評価されると思っていた。
「なんで日本でしか承認されないんだ」といわれ、大変悲しい思いだ。
今度、新聞に「日本で一番はダメですか」という広告でも出そうかと思っている。
現在、オーストラリアの大手ワクチンメーカー・CSLセキュラス社が欧州でレプリコンワクチンの承認申請をしている。
早ければ年内、遅くても来年頭には承認されるという話だ。今後、アメリカでも申請されるだろう。
打つべきだが、一定の率で重い副反応はある
――Meiji Seika ファルマの社員を名乗る、mRNAワクチンへの不安を主張する書籍が話題になっています。
誰が書いたかわからない書籍の情報には注意してほしい。誰かがいった内容が本当かどうかという話よりも、医学や医療介入の情報を正確に伝えるべきだ。一般の方はまったくわからないのだから。
――不安を感じている人に対して、寄り添ったコミュニケーションも必要ではないですか?
いや、ワクチンを打つべきだとちゃんと伝える必要がある。「打つ、打たないは本人の自由です」だと、リスクを超えて打つ人は誰もいなくなる。「打つべきです、ただ、一定の率で重い副反応はありますよ」として、その後はご自身で考えてもらう。
国民が医療に関して、自己決定権をきちんと持つことが重要だ。
手術をする時は必ず同意書を取るでしょう。医療行為が上から目線で強制されているように思われているが、実はそうではない。
強調したいのは、医療行為にリスクがあるのは当然ということだ。
これを根気強く伝えていく必要がある。国民が正確な情報を得て、その後に自分が決断することが必要だからこそ、デマを流すことはあってはならない。
接種者や医療介入を受ける人たちに「大変ですね、不安もわかります」というのは寄り添うことではない。
インフォームドコンセント(説明と同意)という言葉があるように、選択肢をエビデンス(科学的根拠)に基づいたデータとともに示し、本人が理解できるように説明することこそが、寄り添うことだと考える。
――コスタイベは既存のコロナワクチンより安全性が高いのでしょうか?
もちろんだ。ベトナムで約1万6000例の被験者を対象に行った治験では、コスタイベ接種群で、重篤な有害事象の発生率は1日目から92日間で1.5%だった。
こばやし・だいきちろう/1954年生まれ。立教大学経済学部卒業後、1979年に明治製菓入社、2010年に同執行役員。
2011年にMeiji Seika ファルマ執行役員、2013年に同取締役兼常務執行役員。
2014年から現職(撮影:今井康一)
これに対し、プラセボ(生理食塩水など効果のないもの)を接種した群では2.5%だった。
さらに、92日から210日までの発生率はコスタイベ接種群もプラセボ接種群も1.2%だった。
これはすごい、開発しなければと思った。治験で得られたデータを基に、安全性から出発したワクチンといえる。しかもこのワクチンは、少量の投与でも効果が長続きする。
――今後、国民に対してどうコミュニケーションを取っていきますか?
前提として、医療用医薬品の効果・効能についてメーカーから一般の方へダイレクトに伝えてはいけないという広告規制がある。当社からこのワクチンは安全で有効ですとはいえない。
一般の方が臨床試験の結果にアクセスしたいのであれば、厚生労働省(医薬品医療機器総合機構)のホームページを見てもらえば、死亡例も含めてデータはすべて開示されている。
また、医学専門家や国会議員が流すデマに対しては、徹底的に対抗する。一般の方に「そこまでやるなら、あれはやっぱりデマだったんだ」と安心してもらえるような土台をつくっていく。
開発の意欲は批判があっても揺るがない
――不安をあおる言説が広がったことで、今後のワクチン事業への影響はありますか?
ワクチンを販売する企業全体で、大きく意欲がそがれたと思う。
デマによって、コロナワクチンを接種しない人が多く出てきているからだ。
接種者が少なければ、業界全体でワクチンの在庫を抱えてしまう。
廃棄が出た場合、来年も製造数量を維持するかというと、そうではない。
会社はこれを経営リスクと捉える可能性がある。
計画を見直す会社も出てくるだろう。でもこれは、国民の皆さんが本当に望むことなのだろうか。
mRNAワクチンやレプリコンワクチンの将来性については大きな期待を持っている。
われわれの医薬品開発の意欲は、批判があっても揺るがない。
「レプリコンワクチンのデマに徹底的に対抗する」 不安に対しMeiji Seika ファルマ社長が答えた
小林大吉郎社長はシェディングやmRNAが体内で増殖し続けるという言説に対し「デマだ」と憤る(撮影:今井康一)
© 東洋経済オンライン
高齢者らを対象にした新型コロナウイルスワクチンの定期接種が10月に開始された。
使用されるワクチンは5種類あり、新たに選択肢の一つとなったのが「レプリコン(増幅型)」と呼ばれる新しいタイプのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン。
明治ホールディングス傘下のMeiji Seika ファルマが「コスタイベ」の名称で製造・販売している。
このワクチンが薬事承認されたのは日本が初めてだ。
Meiji Seika ファルマはコスタイベについて、従来のワクチンと比べて投与量が少なく済み、さらに効果が長続きするため年1回の定期接種にふさわしいと説明する。
一方、このワクチンの安全性について、日本看護倫理学会が懸念を表明する緊急声明を発表。
接種者の入店を拒否する店舗や、コスタイベの予約を始めた医療機関への嫌がらせも相次いでいる。
著者がMeiji Seika ファルマ社員を名乗る書籍『私たちは売りたくない!
”危ないワクチン”販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』
が話題になるなど、不安が広がっている面もある。
一部の国民に広がる不安へどう応えるか、小林大吉郎社長に聞いた。
――10月に新型コロナワクチンの定期接種が始まりましたが、当初の想定より需要が少なくなっています。
【写真】コスタイベの接種が始まったが、当初の想定より受注が少ないことから計画を見直している
予想していたよりも、接種数がはるかに少ない。
しかし、来年以降、ワクチンに対してのデマや誹謗中傷が除外された後に、きちんと評価されると期待している。
問題は、反ワクチン派の人たちがデマを広めたため、インフルエンザワクチンなどほかのワクチンの接種率も低くなっていること。
接種機会を逃して(新型コロナやインフルエンザで)亡くなる方も出るだろう。
これは子宮頸がんワクチンの話と同様だ。
子宮頸がんの予防効果があるワクチンだが、過去にメディアなどがワクチンを危険だと発信したことから定期接種が中止となり、接種率がほぼゼロになった。
今、年間1万人の女性が子宮頸がんに罹って亡くなっている。
やっと定期接種が再開したが、接種率は低い。影響は非常に深刻だ。
想定していなかった強い批判
――ここまでワクチンへの批判があると想像していましたか?
ここまでとは思っていなかった。SNSがなければ「変わった人がなんかいっている」くらいの反応だったと思う。
SNSの拡散力で、これだけ悪いほうに波及するとはまったく想定していなかった。
日本人はどうしても「100%の安全」を求めたいのかもしれない。だが基本的に、医療は一定のリスクを伴う。コスタイベがまるっきり安全だというつもりはまったくない。
残念ながら、重篤な副反応が起きる確率もまれにあるのは事実。
いくら確率が低いといっても、起きた本人にとっては大変なことだ。
だからこそ、正確な情報を伝える必要がある。
医薬品の副作用で亡くなる人も毎年一定数いる。
だからといって「医薬品は必要ない」という声は出ない。
医薬品は、亡くなる可能性があった人を救っているからだ。
――レプリコンワクチンに対して、シェディング(感染性を持ったウイルスが体内で増殖し、他人にうつすこと)の危険性を主張する人もいます。
確かに、ウイルスを弱毒化したものを体内に投与する「生ワクチン」では、シェディングが起きることがある。何らかの理由で弱毒したワクチンが体内で増え、まれに他人にうつしてしまうからだ。
しかしmRNAはウイルスではないため、シェディングは起こりえない。証明しろといわれるが、ないものをどう証明すればいいのか。普通の医師ならシェディングはないと知っている。先日、約3000人の医師に対して説明会を開いたが、シェディングについての質問は1つもなかった。
定期接種が始まったが、当初の想定より需要が少なく計画を見直している(記者撮影)
――「レプリコンワクチンが承認されているのは日本だけだから不安」との主張にはどう答えますか?
世界に先駆けて、レプリコンワクチンが日本で承認されたことには達成感があったし、評価されると思っていた。
「なんで日本でしか承認されないんだ」といわれ、大変悲しい思いだ。
今度、新聞に「日本で一番はダメですか」という広告でも出そうかと思っている。
現在、オーストラリアの大手ワクチンメーカー・CSLセキュラス社が欧州でレプリコンワクチンの承認申請をしている。
早ければ年内、遅くても来年頭には承認されるという話だ。今後、アメリカでも申請されるだろう。
打つべきだが、一定の率で重い副反応はある
――Meiji Seika ファルマの社員を名乗る、mRNAワクチンへの不安を主張する書籍が話題になっています。
誰が書いたかわからない書籍の情報には注意してほしい。誰かがいった内容が本当かどうかという話よりも、医学や医療介入の情報を正確に伝えるべきだ。一般の方はまったくわからないのだから。
――不安を感じている人に対して、寄り添ったコミュニケーションも必要ではないですか?
いや、ワクチンを打つべきだとちゃんと伝える必要がある。「打つ、打たないは本人の自由です」だと、リスクを超えて打つ人は誰もいなくなる。「打つべきです、ただ、一定の率で重い副反応はありますよ」として、その後はご自身で考えてもらう。
国民が医療に関して、自己決定権をきちんと持つことが重要だ。
手術をする時は必ず同意書を取るでしょう。医療行為が上から目線で強制されているように思われているが、実はそうではない。
強調したいのは、医療行為にリスクがあるのは当然ということだ。
これを根気強く伝えていく必要がある。国民が正確な情報を得て、その後に自分が決断することが必要だからこそ、デマを流すことはあってはならない。
接種者や医療介入を受ける人たちに「大変ですね、不安もわかります」というのは寄り添うことではない。
インフォームドコンセント(説明と同意)という言葉があるように、選択肢をエビデンス(科学的根拠)に基づいたデータとともに示し、本人が理解できるように説明することこそが、寄り添うことだと考える。
――コスタイベは既存のコロナワクチンより安全性が高いのでしょうか?
もちろんだ。ベトナムで約1万6000例の被験者を対象に行った治験では、コスタイベ接種群で、重篤な有害事象の発生率は1日目から92日間で1.5%だった。
こばやし・だいきちろう/1954年生まれ。立教大学経済学部卒業後、1979年に明治製菓入社、2010年に同執行役員。
2011年にMeiji Seika ファルマ執行役員、2013年に同取締役兼常務執行役員。
2014年から現職(撮影:今井康一)
これに対し、プラセボ(生理食塩水など効果のないもの)を接種した群では2.5%だった。
さらに、92日から210日までの発生率はコスタイベ接種群もプラセボ接種群も1.2%だった。
これはすごい、開発しなければと思った。治験で得られたデータを基に、安全性から出発したワクチンといえる。しかもこのワクチンは、少量の投与でも効果が長続きする。
――今後、国民に対してどうコミュニケーションを取っていきますか?
前提として、医療用医薬品の効果・効能についてメーカーから一般の方へダイレクトに伝えてはいけないという広告規制がある。当社からこのワクチンは安全で有効ですとはいえない。
一般の方が臨床試験の結果にアクセスしたいのであれば、厚生労働省(医薬品医療機器総合機構)のホームページを見てもらえば、死亡例も含めてデータはすべて開示されている。
また、医学専門家や国会議員が流すデマに対しては、徹底的に対抗する。一般の方に「そこまでやるなら、あれはやっぱりデマだったんだ」と安心してもらえるような土台をつくっていく。
開発の意欲は批判があっても揺るがない
――不安をあおる言説が広がったことで、今後のワクチン事業への影響はありますか?
ワクチンを販売する企業全体で、大きく意欲がそがれたと思う。
デマによって、コロナワクチンを接種しない人が多く出てきているからだ。
接種者が少なければ、業界全体でワクチンの在庫を抱えてしまう。
廃棄が出た場合、来年も製造数量を維持するかというと、そうではない。
会社はこれを経営リスクと捉える可能性がある。
計画を見直す会社も出てくるだろう。でもこれは、国民の皆さんが本当に望むことなのだろうか。
mRNAワクチンやレプリコンワクチンの将来性については大きな期待を持っている。
われわれの医薬品開発の意欲は、批判があっても揺るがない。