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薬剤師・杉本 忠嗣が考える薬と体、世界情勢のこと(ブログ)

ワクチン交差接種(227):違う会社のワクチンを接種する事(3)異種混合接種も。

2021-07-10
異種混合接種の検討を開始!
日経(2021年7/10)
毎日(2021年7/7)
静岡(2021年6/29)
毎日(2021年6/30)闘う1
毎日(2021年7/7)闘う2
毎日(2021年7/14)
①ファイザー製 ⇒ AZ社製【ウイルスベクター】
②モデルナ製【mRNA】 ⇒ AZ社製
その逆パターンもあり!
・但しファイザー製を2回接種するのが最も抗体量が多かったと。
●この日経(7/10)によれば、2回接種完了後に、他社のワクチンを接種する試み「異種混合接種」も検討中と。 3回目のブースター効果も期待して。
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1回目と2回目で異なる新型コロナワクチンを接種?
日経DI:2021/07/01 より引用転載。
マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」


 最近、カナダのオンタリオ州では、ファイザー製新型コロナウイルスワクチンの供給に遅れが出始めており、1回目にファイザー製ワクチンを接種した人でも、2回目は同じファイザー製ワクチンを接種できないという事態が起きているようです。

 カナダ政府は6月初めに、アストラゼネカ製やモデルナ製など、異なる製薬会社のワクチンを接種することの安全性、有効性を示した研究結果を基に、1回目と2回目に接種する新型コロナワクチンの変更が可能になるよう、ガイドラインを変更しました。オンタリオ州政府は、1回目にファイザー製ワクチンを接種した人が同じファイザー製ワクチンを接種するために2回目の接種を不必要に遅らせないよう人々に呼びかけています。

 一方で、別の製薬会社のワクチンを接種することで副反応リスクが増加するという研究結果もあり、接種時期を遅らせても、ファイザー製ワクチンの到着を待つ人がいるようだといった記事も幾つか見受けられます。

Canada recommends mixing and matching AstraZeneca, Pfizer and Moderna COVID-19 vaccines
Holding out for 2nd dose of Pfizer COVID-19 vaccine over Moderna? There's no good reason, experts say

 ドイツでは最近、メルケル首相が1回目はアストラゼネカ製、2回目はモデルナ製とやはり異なるワクチンを接種しました。アストラゼネカ製は血栓症リスクについての報告が相次いだため、カナダでもアストラゼネカ製からモデルナ製への変更が可能になっています。
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【すぎもと追加】イタリア国ドラギ首相もAZ製後、ファイザー製を接種したとの由。
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Archived 12: Summary of NACI rapid response of June 1, 2021

 政府の決断は、刻一刻と変化する状況下ではもちろん難しいものだと理解しています。ですが、6月17日にアップデートされたカナダ政府のガイドラインの最後に「新型コロナワクチンの研究はまだ進行中であり、カナダ政府も慎重に調査し続けているので、必要に応じて今後もアップデートしていく」という趣旨が記されていたのは、個人的に気になりました。これでは、人々は新たな研究結果が発表されたら、ガイドラインがまた一転するのではないかとかえって不安になるのではないかと思います。新型コロナワクチンについては他にも真偽が不確かな情報が飛び交っており、人々が迷走してしまうのも、ある意味では当然なのかもしれません。


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